副業解禁が金融界にも広がる

みずほ銀行の取組み

 みずほ銀行が副業を解禁したのが2019年、それを利用して社内副業を経験した人間が累計120人、社外副業を経験した人が累計120人と報じられている。

 同行は20年秋には週休3日~4日制の導入も発表しており、まさか銀行が副業を認めるとはと思っていた向きに対して、その取組意思に本気が感じられる。

東京海上日動火災保険の取組み

 東京海上日動火災保険が21年1月から、全社員約1万7千人を対象に副業の推奨を始めたと報道されている(キョードー)。異業種で経験を積むことで社員の能力を伸ばしたり、働き方を柔軟にして企業としての魅力を高めたりする狙いがあるそうだ。

 東京海上はこれまでも副業を容認していたが、本社の人事部門の承認を必要とするなど条件が厳しく、活用する社員は年間数名にとどまっていた。今後は他社での勤務時間が基準以下であれば、支店や部署といった現場の裁量で許可できるようになるとのことで、加速させている。

異業種で経験 を積みさえすれば能力が高まるというものではないが 、副業を会社が認める意義は大きい。金融業界の人間が異業種にその能力を還元してくれることを期待したい。